日米進学通信2019年12月号「受験を『自分事』にする!」
令和元年もいよいよ最後の月を迎えました。本格的な寒さと共に、いよいよ受験シーズンの到来です。既に千葉県内の私立中学推薦入試(第1回入試)が終了し県立千葉中の一次検査も行われました。また、大学入試では筑波大学や慶應大学SFC(環境情報学部)を始めとして、AO(自己推薦型)入試や推薦入試での合格の知らせが続々と届いています。
私立大学のAO入試では、学力的な基準をクリアすること以外に、「なぜ、その大学で、その内容を学びたいのか?」という点が志願理由書や面接で問われ、合否にも大きく関わってきます。一般入試に向けた勉強も続けながら、今後の人生の方向性を決めることとなる課題にも真剣に向き合う必要があるのです。慶應大学に合格したK君はお母様の仕事の負担を軽減するためのシステム作りをするうちに、そのアイディアを利用して、高校在学中に自ら起業しました。AO入試に向けた相談を受けた際に、そこに至る経緯を聞いたときには圧倒されるほどでした。しかし、1度目の入試では、まさかの書類審査での不合格。再度別方式で挑戦することになったのです。その方式で、彼の推薦文を書くことを依頼されたこともあり、改めて提出書類の内容を精査することになりました。その際、本人自身も「大学に入学してから自分は何をしたいのか?」ということを根本から見つめ直したようです。その結果、見事に書類・面接審査を経て合格を果たしてくれました。
また、AO入試に向けた相談で、「志願理由書が上手く書けない」という女子生徒がいました。そこで、「オープンキャンパスに行ったときに、在学生にその学校に入って良かったことを聞いてみれば、30人くらいに(笑)。」と話したところ彼女は本当にそれを実行したのです!その結果、志願理由書のネタに困らないばかりか、益々その大学に行きたい思いが高まったそうです。そして、書類審査を通過後に、その思いを面接試験で話したことが、高倍率を突破しての合格へと導きました。
この二人ばかりでなく、歴代の自己推薦型入試合格者達に共通していえるのはその志望校に対する「思い」の強さと、その「思い」を具体的な行動として表そうとする姿勢です。「思い」が強ければ強いほど、それを実現するための行動力に拍車がかかっていたのです。思い返すと、AO入試でいわゆる難関校に合格した生徒達は自己推薦書や小論文対策でどんなに武村からダメ出しをされても、それに怯むことなく何度も何度も課題を提出してきた生徒達でした。その姿は、「自分の力で何とかしなければならない」という気迫に満ちあふれていたように思えます。
これは別に大学の自己推薦入試に限ったことではないかも知れません。中学・高校・大学入試で第一志望校合格を勝ち取った生徒達もほとんどは、それぞれの入試を他人事ではなく「自分事」として考えていたと思います。「そんなこと当たり前なのでは?」と思われるかも知れません。でも、志望校の決定などで、「親に言われたから」「友達もそこに行くから」「なんとなく自分の偏差値でいけそうなところ」など、「本気で自分の人生の選択をしているのか?」と突っ込みをいれたくなるようなことを面談などで耳にすることは少なくありません。それは、志望校の選択に限ったことではなく、例えば「定期テストで結果を出す」ことでも同じです。「成績を上げる」ということが将来の入試、ひいては自分の人生にとってどういう意味を持つのかを「自分事」として考えていなければ成果を出すのは難しいのです。
今年の受験生の中にもなかなか志望校を決めることができずにいた生徒がいます。また、真剣に自分の人生と向き合っているとはどうしても思えない志望校を掲げている生徒もいます。目の前にある入試が自分の人生にとって本当に大きな意味があるものとして考えられていますか?そして、志望校に対しての「思い」はありますか?受験生ではない皆さんも「成績を上げる」ことが、どのような意味があるかを真剣に考えたことがありますか?このことを根本から突き詰めて目の前にある課題を正に「自分事」として考えられたときに、具体的な行動へと移すことができるのです。
日米文化学院は目の前にいる生徒の皆さんの成績を上げることや皆さんを志望校合格へと導くことはもちろん、その先にある、皆さんの「自立」を支援していくという「思い」があります。その思いを果たすために、様々な課題を「自分事」として引き受けていきます。生徒の皆さんが、それぞれの受験を最高の形で乗り越えることができるような指導を実践していきます。そして、保護者の皆様の思いにも寄り添っていけるように努力して参ります。もし、何か気になることがありましたら、どうぞ遠慮なくお知らせ下さい。
これからの季節、まずは自己の体調管理を万全にして、来る冬期講習、正月特訓、受験シーズンを共に乗りきっていきましょう!今月もよろしくお願い致します。