日米進学通信2019年度7月号「この夏、成績を上げる!」
観測史上最も梅雨明けが早かった昨年と比べ、今年は梅雨らしい天気が続き、気温もなかなか上がりません。熱中症で休む人が少ないことは良いのですが、鬱々とした日々で気分が上がらない人もいるかも知れません。しかし、暑い夏は間も無くやってきます。気分も体調管理も切り替えて、来たる夏休みに向かっていきましょう。
さて、夏休みといえば受験生にとっては正に「天王山」であり、その過ごし方が入試結果を左右するといえます。また、受験生以外の人達にとっても、この長い休みをどう過ごすかで9月以降の成績に大きな影響があることに間違いありません。そこで、昨年度の通信では「夏休みに必ず成果を出せる勉強の仕方」として、問題集などで解いた問題を「4段階」に「仕分け」することをお勧めしました。具体的には、①「正解し、もう二度と間違えない自信がある問題」、②「正解したものの、不安が残る問題」、③「間違えたけれど、解説を読んだりすれば分かる問題」、④「間違えた上に、解説を読んでも分からない問題」の4段階です。そして、①の問題はテキストの問題番号に「○」を、②と③の問題には「△」を、④の問題には「×」をつけます。このうち、成績を上げるために大切なのは「△」の問題を繰り返すことで「○」の段階にすることだと書きました。
昨年度、このやり方を実践することで、はっきりと成果を出すことが出来た人がいる反面、なかなか結果に結びつかなかった人もいます。(そもそも仕分けをしていなかった人は、まずは実践して下さい。)成果を出すことが出来なかった要因は様々ですが、1番多かった事例は、「仕分けのやり方自体が甘かった」場合です。特に「△」と「×」の境界を曖昧にしたことで大量の問題に「△」をつけたために繰り返す回数が減り、結果として「○」にできる問題を増やすことが出来なかったというケースです。確かに「×」をつけることに抵抗を感じることは分かります。しかし、事実上「×」の問題に多くの時間を割いてしまうことで、本来繰り返すべき問題の回数が減ってしまっては仕分けすることの意味がありません。解説を自分一人でじっくり読んでも分からない場合には一先ず「×」をつける勇気が必要です。そして、「×」の問題に取り組めるのは「頑張った自分へのご褒美」くらいに考えて下さい。
「勉強しているのになかなか成績が上がらない生徒」の特徴は「×」の問題にばかり時間を使ってしまい、「△」の練習量が決定的に不足しているということです。自分では分からない問題を講師に何度も質問することで、勉強を「やったつもり」になっている場合が多いのが厄介です。しかし、「×」の問題はたとえその場では理解していても、実戦では正解することがほとんどできません。まだ、その問題に到達するだけの実力が備わっていない段階なのです。
確かに「長い夏休み」ですが、「終わってみればあっという間だった」というのは毎年の受験生が同じように口にする言葉です。まずは、「全ての出来なかった問題」ではなく、「出来るようにしやすい問題」に集中的に取り組むことこそが、夏休みで本当に成果を出すために大切なのです。
日米は「困難に立ち向かい、一人で学習できる子供の育成」を教育理念にしています。ここでいう「困難」の第一は塾である以上、「成績を上げる」ことであり、「志望校に合格すること」です。もちろん、難しい問題の質問があれば、生徒の皆さんに理解してもらえるだけの対応はします。しかし、それが「×」の段階の問題である場合にはその旨をしっかりと伝えていきます。質問の意義は、分からないことを聞くというよりも、自分にとってその問題が「△」のレベルの問題なのか「×」のレベルなのかを判断することにあるのです。いくら質問をしても決して「出来る」ようにはなりません。結局、「出来る」ようにすることができるのは「自分」しかいないのです。
この夏、この「問題の仕分け」をした上で「OK!学習法」に基づき、ひたすらに「回転をかける」こと。これが、日米の考える「必ず成果を出せる夏休みの勉強法」です。この夏、生徒の皆さん全員にとって、充実したものとなるように、この意識付けを講師も全力で行っていきます。
夏期講習、そして、夏休みを本当に意味のあるもの、「人生を変える夏」にしていきましょう!