日米進学通信

日米進学通信2019年度9月号「夏休み後の学習法」

 夏休みが終わりました。始まる前に受験生は「夏休みは入試における『天王山』である」と言われていたと思います。また受験生以外の皆さんも、「夏休みの頑張りが、9月以降の成績を左右する」と聞かされていたと思います。さて、その夏休みが終わって如何だったでしょうか?「計画通りに勉強できた!」「成績がメチャメチャ上がった!」という人は果たしてどれだけいたでしょうか?確かに、夏休みの最終日に行われた夏期総括テストや休み明けすぐに行われたテストなどで、数字的には結果が出ている人もいました。でも、ほとんどの人は「思った通りには出来なかった」「一生懸命にやったはずなのに結果が出なかった」と思われているのではないでしょうか。これらは毎年夏休み後に本当によく聞く言葉なのです。そこで今月は、夏休み明けのテスト結果からみた今後の勉強の仕方について考えていきます。

 まず、夏休み明けのテストで結果が出た人達については「良く頑張った!」ということになるのですが・・・、「数字上の成績」が大きく上がった人の特徴として毎年見られるパターンの一つに「夏休み前にはほとんど勉強していなかった」というものがあります。この場合に成績が上がった理由は簡単です。日米の夏期講習に参加すれば少なくとも20日間は集中して勉強しているので、単純にいつもより学習頻度が上がり、学習量が増えたということなのです。実際に学校の長期休み明けには成績が上がるものの、またすぐに成績が下がってしまうということを繰り返す人がいることは確かです。これに心当たりのある人は、是非、この夏のノリを今後も継続していきましょう。

 問題は「あれだけやったはずなのに結果が出ない・・・」という場合です。ただ、この場合にも大きく分けて二通りのパターンがあります。一つは、そもそも根本的な勉強の仕方に問題がある場合です。「勉強の仕方」については日米通信や授業中などに繰り返しお伝えしてはいますが・・・、やはりそれを実行することはなかなか難しいようです。「勉強する!」となると、とりあえず「目の前の課題を終わらせる」というになりがちです。すると、どうしても「やれるところまで一気に問題を解こう!」ということになるのです。ここでよく疎かになっているのが、「〇付け」です。必ず1ページ毎に〇付けを行いましょう。そして、〇付けが終わったら先月の通信で書いた「仕分け」をして下さい。それが終わったら次のページに・・・、行ってはいけないのです。実はここがポイントになります。間違った問題(特に△の問題)の解説を熟読して、次に同じような問題が出てきたら解けるようにする!という過程が必要なのです。これを実行しなければ、結局、課題を終えた段階では何も実力は変わっていません。宿題チェックをしていて、一番多いのがこのパターンです。このパターンの問題点は、当の本人は「勉強をした気になっている」ということなのです。これを防ぐには一通りの勉強を終えた段階で、もう一度、やったことを見返すことです。そして、その勉強によって一体どれだけ「出来なかったことが出来るようになっているか?」を確認しましょう。これで「やった気になっている」ということは防げます。

 では「勉強法も正しいのに結果が出ない」場合はどうすれば良いのでしょうか?このケースは極めてまれではありますが、結論からいえば「いつか必ず結果が出る」ということを信じることです。むしろ、正しい勉強の仕方を実践しているのに模試などで結果が出ないのは「ラッキー」なのです。本番前に自分のやるべき課題がどんどん提示されているのですから、これを入試までに「出来る」ようにしておけば良いのです。結果がでないときは「これが本番でなくて良かった!」と思って心から喜んで下さい。過去の集会で本当に多くの先輩が「入試前には受かる気しかしなくなった」と話しています。その先輩方は正にここに書いたプロセスを繰り返してきたのです。あの「絶対王者」といわれた昨年のI先輩もこの時期の第一志望合格可能性は50%でした。今のやり方を正しいと信じて最後まで突き進んで下さい。

 「実りの秋」とは言いますが、その「実り」を得られるのは、種をまき、大事に芽を育てて、その後の手入れを怠らなかった人です。未だ種すらまいていないのであれば、落ち込むことはありません。もう一度、自分が今、なすべきことをしっかりと見すえて、まずは始めましょう。そして、毎日泥臭くやり続け、習慣化しましょう。勉強において実りを得られるのは秋に限ったことではないのですから。「実り」ある未来に向かってに向って頑張っていきましょう!

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